2013年9月19日木曜日

リニア「新甲府駅」と「新富士駅」の失敗 (身延線延伸問題)


私は生粋の静岡県民であり、隣県の行政決定なんかは興味ない。
しかし、今回、リニア新幹線の甲府駅の位置決定がなされたとの報道を受けて、建設予定地をちょっとばかり調べてみた。

甲府市大津町周辺。こちらがリニア新駅の建設予定地である。新駅周辺はのどかな田園風景が広がっており、いかにも広大な用地を買収しやすいところである。駐車場とか。
その反面、近隣にパナソニックやNECの工場があり、産業側にもいい顔はできるだろう。
また、平和通り(国道358号線)に接しているおかげで、甲府、塩山、大月までの所要時間も8~6分短縮できるそうだ。甲府駅まではまあ車で20分程度らしい。

どこと比較したのか。これは、JR身延線小井川駅周辺である。比較的人口密集地で、建設事業費は100億円ほど大津町案より高くなってしまう。しかし、JR東海との交差ポイントがあるので、私は一番現実的な案として採用されるだろう、と思っていた。しかし、山梨県の行政はちょっと違っていた。

知事および側近により検討はされたものの小井川駅案は高い、という理由で却下されてしまった。そして、『期成同盟会』に県案は提出され、全会一致(意見なし)だったらしい。
あえて、言わせてもらおう。新幹線は在来線との複合駅が当たり前である。この決定はまれにみる愚策としか言いようがない。アクセス問題については山梨県民のブログ等もたくさん拝見したが、ノンストップのシャトルバス、専用道路を使った「バス高速輸送システム」(BRT)、身延線常永駅からの身延線延伸、甲府駅からの夢のモノレール建設も視野にあるようだ。しかし、結局、身延線延伸案を除いては甲府まで乗り継いだとしたら乗車券は新駅で切れてしまう可能性があり、そこからはさらに別会社(富士急行とか…)の切符も買わなくてはならなくなる。

というのも、新幹線は原則在来線の距離で計算される。独立駅である新富士駅は乗車券について当初、富士で降りても新富士で降りても料金は変わらず、新富士駅経由でも身延線に乗り換えが可能です、という説明をしていた。そういう中で私も、新富士→富士(身延線)に乗り換えたクチである。
しかし、2-3年たったら、新富士で乗車券を回収されるようになってしまった。社員教育の問題かもしれないが…。
新富士駅は1日あたり5,000人の利用があるが、実は富士駅とのアクセスが悪く、おそらく、富士、富士宮市民、そして山梨県民は相変わらず、静岡、もしくは三島駅の利用も多いのではないか、と思う。上記の乗り換え問題もそうだが、新富士からバス利用をすると、バスによっては富士駅の発車時刻よりも遅く着いてしまう。目の前で身延線が発車してしまった、なんてことも体験したし、よく聞く。こういうことにならないためには、新富士駅を利用するのではなく、付近の新幹線駅を利用し時間の読める在来線を利用した方が、精神的にも、実は料金的にも実に良い。(実際、この問題は富士急行のバス時刻表の組み方が糞なだけだったと記憶しているが)

しかし、こんな小さな問題だけではない。好条件地がありながら、たとえば、100億円という差で安い土地に逃げること、これが今後100年200年続くと思われる社会インフラに対しどの程度の意味があるのか。甲府の商工会議所の出したモノレール接続案なんかは500億円かかると言われている。山梨県民がこの程度の計算ができないとは思わないが、田んぼの真ん中に駅をつくり、身延線をそのうち延長しますっと言われ続けた富士・富士宮市民の失敗を学んでほしい。富士市民はこういった社会インフラの誘致はなぜか苦手で、無駄な投資や利益をみすみす逃す判断ばかりしている。過去に、新幹線と東海道線の併走を認めず、新幹線と身延線を市街地から田んぼの方に追いやり、結局、解決できない問題を後世に残してしまっている。それでも東海道線の交差ポイントが存在するのに設置の際、そこには新駅は建設できなかった。
ただ、富士から新富士駅に向けてちょうどいいところに会社線(構内線)があり、それを利用しても建設費用は130億円かかるだと。だから、富士市としてはこの案は採用できないんだという(富士市が建設しても、富士宮市と峡南峡北民がそのメリットを大部分享受する、だからやりたくない、という気持ちも当然あるだろうが、そもそもこの地域の人が新幹線問題で苦労したのは正直、富士市の誤った判断が原因である)。まあ、甲府のモノレールより安いが、建設しても回収できないからだめだ、と。結局、こういう議論になってしまうから、最初っからできるものはやっておいた方がいい。決めておいた方がいい。
さらに、富士市の議論は極端で、まるで富士市が自ら鉄道経営をするような視点で投資金額とその回収について分析している。130億円を回収するのに新規鉄道では毎日26,000人の利用者がいなければいけない、という分析である。これはやめてもらいたい。行政側が建設するにしても、補助対象経費のうちいくらかは富士になるかもしれないが、身延線は富士宮や峡南、峡北、そして静岡県、山梨県が絡むので各自治体が負担すればよい。そして国もしくは鉄道・運輸機構あたりが1/3くらいを補助金として出してくれるはずだ。しかも、笑っちゃう話であるが、富士市・富士宮市の一般会計規模は併せて1,100億円を超える、という規模であるのにどうして公益的な建設事業であり、しかも建設債を使用でき何十年にもわたって返済できる130億円のうちの何分のいくつかも負担できないのか。
このあたりは直接税金投入が考えられるので、コスト回収の議論はする必要がないと思われる。税金投入の意味するところは、その地域全体で負担する、ということである。利益が出てもJR東海が持って行ってしまうからね。議論すべきは身延線の経営を行っており応分の負担をさせられるJR東海であり、行政側は議論するだけ無駄である。これだから公務員は…、と言われるかもしれないが、一般市道や街路の建設だってコスト回収は表だって議論しない。これは「公益」で「自治体しかできない」仕事なのである。行政が負担する社会インフラの整備なのになぜ経営的な資金回収の話になるのか、どうつながるのかまったくわからないのである。
しかも、身延線は相当の赤字を出しているにもかかわらず、利用できる要素(ブレイクする可能性)のある新駅建設について、JR東海が強硬な態度を示さないのもおかしい。自らの路線の利用者をもしかしたら倍増できるうまみのある話なのに、最初っから黒字化なんて…、とあきらめてしまっている部分が見られる。商売として、そんなんでいいのか。いくら、地元優先を標榜するにしても経営主体はJR東海ではないのか。
身延線全線はかなりの赤字路線としても、富士から富士宮までは結構儲かっている、という話も聞いたことがある。 ここは是非行政側に投げかけを行ってもらいたいものだ。

まだ新富士駅なんかはいい方で、ほんとにやらかしちゃってるところは新尾道駅だが。

素直に身延線に駅を作っておけばそもそもたいした駐車場整備もいらないはずなのに、最初からモノレールとか新交通システムなんかあてにせず、新駅が建設されてしまう前に県民による圧力を行政側にかけ、撤回させる方が財政的にも政策的にも正しいと思われる。

一方で、県リニア活用推進懇話会の座長を務める花岡利幸・山梨大名誉教授は「バスだけでは不便だ」と指摘し、身延線との連結に向けた交渉を進めるべきだと提言する。「いまの議論はリニアに乗る人の方を向いている。『使われない駅』になる危険性がある」
出典 : http://www.asahi.com/travel/aviation/TKY201111050444.html

同感である。こういった独立駅の場合は、『その地域』しか利益を享受できず、ましてや『新甲府駅』の場合はせいぜい甲府市、中央市程度の住民くらいしか利用できない。今回の新設は県域駅であるので、県全体が等しくメリットを享受するには、といった行政でやるべき当然の議論に欠けている(アクセス時間で何分短縮、なんていう話は棄却すべきである。一時間も違えばそりゃ考えるべきだろうが…)。甲府駅からいちいち細かいバス路線、他社路線に乗り換える、しかも、交通事情により乗り遅れる危険性も孕むということは、それだけで敬遠される可能性が出てきてしまう。しかも、都内アクセスとしての『かいじ』も将来的に廃止される可能性がある。山梨県全体として在来線交通を考えると、新駅開業後は今よりも不便になる可能性があるのに、そんな在来線と新幹線の法則も理解しないで山梨県庁は独立駅を選定したのであろうか。
幸い、山梨県の場合は競合する他社の特急同士であり、廃止されないことも考えられるが…。どちらか廃止しなければ共倒れになるレベル?かもしれない。

とりあえず、どういう案で比較したのか、隣県にはご愁傷様でした、と申し上げておく。

なお、山梨、静岡両県民は世界遺産を通じて、今後たくさんの人を呼び込まなきゃならないという共通命題がある。その中で言わせていただくと身延線に新駅があった方が、静岡側のメリットまでもそこから利用することができるだろうし、負担金という形で協力を求めることもできるだろう。リニアで新甲府まで来て、身延線沿線の車窓を楽しみ、富士宮の浅間大社にお参りして、新富士から東京に帰る、みたいなツアーも企画できる。まあ、新駅の冠に甲府市の名前を入れたかったという、甲府市の思惑は感じるが、甲府市のためだけの新駅ではないので遠慮してもらうほかない…。

あっ。もう田んぼの中の新駅は決定だったな…。ご愁傷様。

34 件のコメント:

  1. まことのこの意見に同感である。 現在の山梨県の知事はコストのことでだけ考えて、バスで甲府駅とリニアの駅を接続させる予定らしいが、まず時間がか20分から30分程度かかり可能性がある。 やはり身延線への接続やコスト安いTRAMSYSTEMを考えるべきだ。
    官僚出身の現知事は、甲府市中心部の発展とリニア駅を利用度の向上を考えていないと考える。 官僚のやることはコストのだけで、将来甲府市の発展への投資マインドは期待できない。 このような知事の考え方には全く同意できない。 早く辞職させることが選挙民としてできることと思う。

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  2. お読みいただきありがとうございます。
    なかなか行政側には痛切なご意見ですね。
    甲府市には富士市の失敗を学んでほしい、という気持ちからこの拙論を書いたのですが、その後山梨県庁の動きもないですよね。
    アクセス数が急に上がっており、コメントも入っていたのでびっくりしました。
    今後の山梨県の皆様の奮闘と努力をお祈りする次第でございます。

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  3. 甲府市の中央商店街のスラム化をこれ以上防ぐためには、リニア新幹線に合わせて甲府市を南北に走らせるLRTは不可欠。 富山市のケースでも市街地が活性化しています。
    これを参考にすべきです。 バスでは輸送に限界があり、時間もかかり活性化は不可と思います。 山梨の発展のためにもぜひ実現てもらいたいです。 鉄道志向 

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  4. LRTは実現できるものならしてもらいたい…。甲府駅とは言わず鉄道駅まで連絡できれば、と思います。新富士駅の失敗、たとえば会社貨物線を整備できれば富士駅も富士宮駅も甲府駅も接続するのに、未だ実現できず不便を強いられています。
    大津町駅?もたぶんそうなります。金丸さんいれば国からの投資や補助金も期待できたんでしょうけれども、今はそうではありませんし。となると、行政が選択すべきは小井川駅案だったんじゃないでしょうか。鉄道駅につながっていれば、波及効果も高いでしょうしね。

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  5. たしかに今の甲府市はコストのことしか考えていませんね
    昭和町にできたイオンモールにより更に甲府市中心街は更に寂れその対抗策としてイオンの増床計画を認めないという意味不明なことをしています.甲府市街地を活性化するために工夫せずに他方を抑制するとか憤りを感じます.
    話を戻しますが今現在甲府駅とリニア駅を結ぶのはバス(BRT)が最有力候補なんですよね・・・ただでさえ車社会の甲府の通行量の多さで渋滞多発であるのにわざわざそこにバスを走らせてることによりせっかくのリニアの速達性を損なっていると自分は思います.
    じぶんはLRT,モノレールに賛成です.甲府はバスの本数が少ない,電車も中央線と身延線しかないのでいいと思います.
    そうすれば市街地での皆さんの敬遠している駐車場問題も解消され交通量も多少緩和され渋滞の緩和,中心街の活性化にもなると思うんですよね.
    長文失礼しました.

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  6. 富士市が結果的に『新幹線行政』に失敗したのは、そもそも商店街の圧力に屈した結果だと聞いております。新幹線の線路を追いやり身延線を付け替えた結果は…、今となってはシャッター商店街です。
    結局、新しいインフラを敬遠してもダメなものはダメ。だったら、新しいものを受け入れ、初期投資を然るべき場所にするべきです。
    私は身延線接続が最良であり、LRT、モノレールにかける費用があれば小井川駅周辺の投資も十分にできたのではないか、という立場です。新線建設などは、20-30年たっても出来ないことは新富士駅の例を見ても明らかなんですから。
    ただ、すでに決まってしまった以上、山梨県や甲府市の皆さんはどういった選択をするのか注目してまいりたいと思います。

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  7. リニア中央新幹線を甲府市の活性化の絶好の機会として考えて、まず市街地を南北に走る
    LRTの建設は必要と思います。 バスでは定時性と高齢者には乗りにくいので利用しないと思います。 武田神社~甲府駅~市役所~遊亀公園~伊勢町~小瀬スポーツ公園~新甲府駅|~昭和町モールあたりを接続させるとかなりの利用客が期待できると思います。 また高齢者移動手段対策にも貢献すると思います。

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  8. LRTへの期待は高いですね。建設にあたっては、誰が建設するのか、財源はどのようにするのか、運営はどうするのか、そういったビジョンが当然これから必要になってくるかと思います。
    小井川駅案は大津町駅案より100億円高いという判断でしたが、500億円とも言われるLRTを建設して更に赤字まで補填し運営することは近隣市町は得なんですかね。そんな道を選ぶのなら多少高くても小井川駅案を選択し、既存のインフラを活用したほうがよっぽど安いのに、山梨県庁はそれを選択しなかったのが不思議でなりません。
    山梨県庁は、どうやって新駅に軌道を接続するか、その案を示し実行に移すべきだと思います。これだけ県民の期待を背負っているのですし、大津町駅案を選択した責任もあると思いますし。
    さらに言わせてもらえれば、身延線の両側で同じことが起きた。『富士も甲府もダメだなあ』と言わざるを得ません。笑うしかない…。

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  9. これにはかなり政治家の利権がかなり影響しているのであろう。 勝手に田んぼの中に
    駅を作ってあとは地元のバス会社にもうけさせることしか考えていない知事の意向であろう。 この人は今まで本当の意味で地元に役に立たないことばかりしてきている実績がある。

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  10. 確かに利権もあるでしょうね。また、富士市のように商店街の意向もあったかもしれません。ただ、駅を作ってみたら、逆に新駅のほうが栄えてしまったという例もありますし、このような決定は『利権』にとって将来的に自分の首を絞めることになるかもしれません。
    ちなみに私は静岡県民ですので、身延線接続による両県同士のアクセス性の向上を願う立場です。両県の間に特急ふじかわが走っています。県都同士を接続しています。なぜ、こういった既存インフラを生かさなかったのか…、とても残念に思います。

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  11. 今度選出された新しい知事がどのような手を打つか見守る必要があると思います。
    2020年のオリンピック開催までに甲府まで延伸して、海外の環境客にリニアーの乗車
    体験を知れもらうことが考えれています。 この観光客は新甲府の駅で下されて
    全くアクセスのない状態ではどこへも行けません。 ずいぶん無責任な判断と言わざるを
    えません。

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  12. まったく同感です。ただし、2020年までに新インフラを建設するとなると明らかに時間がないですね。資金もむり。仕事をするのは主に誰か。山梨県は決定した立場なんで消極的になります。では、甲府市か。財政規模からして負担がかなりかかります。富士急行は体力がないでしょう。なぜ、ここまで山梨県民を悩ませる決定をしちゃったのか、理解できませんね。ついでに、私のブログの中でも何故か一番盛り上がってる…(笑)。
    静岡県民としても残念ですね。100年後は東海道ではなく、中央道がメインストリートだったかもしれないのに。しかも、身延線復活のいい機会だったのに…。

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  13. JR東海も山梨の前の知事もずいぶん愚かな決定をしたものです。 彼らは乗客の利便性よりも、政治的な取引の色が強い感じがします。 地方の活性化が叫ばれている今、全く反する過疎化を促進する行為に怒りを感じます。

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  14. 政治に利益誘導はつきものですが、黒幕は周辺の地主だったり工場だったり、そのあたりでしょうか。『駅』の設計要件としては大津町周辺地域が最適、という答申結果を出して、今回の結果に導いたのかもしれません。
    逆に技術的な設計面から小井川駅案は『不適』だった、ということも言われています。なんだか、カーブがあってあんまり良くないんだとか。
    本当かどうかはわかりません。もしかしたら最初に結論があってあとから理由付けをしたのかもしれませんね。

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  15. 日本の地方都市は年寄りの交通機関のことをほとんど対策として考えていないと思います。 山梨などはリニア新幹線も通るのでただ単に在来線との接続だけ考えるのでなくて、中心部の活性化も促進するために、絶好の機会としてLRTの建設が不可欠と考えます。山梨県という県は、昔から保守的で物事をマクロで考えられない人々が多いと思います。 新しい知事にぜひその実現を検討するようにぜひアピールをお願いしたいと思います。

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  16. 本論は単純に在来線を活かす形になれば甲府のみならず静岡県側も栄えるよ、っていう話で、建設事業費はLRT > 身延線接続案なんですね。100億円けちって小井川駅身延線接続案を蹴り飛ばしたことと比較して、その後のLRTの建設事業費や運営の赤字補填と比べてどちらが得か、ということです。LRTが可能なら、それに越したことはないと思いますが、事業の維持をどうやってするのかは山梨県の皆さんの努力次第でしょう。
    私は、正直LRTには否定的な気持ちがあります。ただし、LRTの終点側が身延線駅例えば東花輪駅や甲斐上野駅に接続されるならばいい新線になり得ると思います。
    また、過去に同じ身延線でも富士〜入山瀬の間で路線付替え及び複線高架化をやっている実績があります。また、富士宮駅〜西富士宮駅間については、一年前に高架化を実現しております。静岡県側では唯一投資可能な在来線と考えてもいいくらい。
    そこで、身延線付け替え(もしくはLRT新路線は)、南甲府から荒川沿いを南下し大津町(リニア新駅)を経由し、笛吹川沿いをつたって甲斐上野駅に接続することもありかなーって今地図を見ながら思いました。とにかく、最大限在来線の資産を活かす形が望ましいと考えます。

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  17. ちなみに甲府市や県ののBRT計画では飯豊橋の西側(高畑地区寄り)からリニア新甲府駅までは荒川西岸堤防上を走るバス専用道(ひたちBRTやかしてつBRT等みたいな感じ)になる計画が県リニア課などの資料で公開されています。
    ただ、甲府駅~飯豊橋までは併用状態になるわけですからPTPSシステムかバス専用信号が付くのではと私は予想しております。
    確かにLRTの方が富山などの先行例がありますから良さそうですが、
    平和通り区間は真ん中に整備できそうなスペースがギリギリ有りますが、
    BRT予定区間外に出るバスのターミナルスペースが甲府駅前に予定されてるので甲府駅側は地下にするしか場所が無さそうです。
    R52の相生歩道橋交差点~荒川橋東詰交差点まで朝夕は渋滞しますし、それらの解決策やマイカー利用者の理解を得られる対策が必要ですね。
    リニア新甲府駅からはイオンタウン山梨中央駅~医大病院南西?駅~小井川駅~南アルプス市東駅で良さ気ですね。
    LRTは初期費用がBRTよりデカイだけで維持コスト等はそんなに差がないと思います。
    BRTではバス車両のエンジンの種類が気になってます。山交バスでもエコガス使用した路線バスがいくつかありますが全てではありませんし富士急行バスはよくわかりません。
    電気自動車はあっても電気燃料バスはありません。その点LRTなら電気代だけで済みますし、車両も初期のライトレール車両が2027年頃には引退して他社等に譲渡されるかもしれません。
    山梨県や甲府市には英断してあとは民間に任せちゃえばと思います。
    前知事時代に県の意見フォームに投稿しましたが、あくまでもBRT優先であり、状況次第でLRTに切り替えるかもしれないそうです。

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    1. ありがとうございます。
      山梨県側の地図が頭に入ってないのでなんとも言えないのですが、LRTもBRTも継続可能な事業であれば成功でしょう。
      新富士駅では開設されて数年後に、こんなことなら東海道線との交差ポイントに駅つくりゃよかった、と当時の県知事が言っちゃってます(笑)。

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  18. 山梨は地方公共交通機関が壊滅的なので近くの鉄道駅まで移動するのにも自家用車がなければどうにもならないのに既存の駅付近の駐車場は狭いし、鉄道の本数は少なくて不便だしで他の鉄道とつながっているか否かより、いっそ直接リニア駅まで移動できるようにだだっ広い駐車場を用意して車でアクセスし易くしてもらったほうが便利なんです。もし複合駅にしていたとしても今身延線を利用している人以外の多くはおそらく自動車で乗り付けたのではないかと思います。他県から山梨県へ来る人は不便でしょうがないでしょうが、どのみち大した人数は利用しないだろうから県としてはそんなにコストは掛けたくないし東海は地方県の中間駅なんて安ければどうでもいいでしょうし。リニア駅そのものが必要ないのではないかというのは気のせいです。利用者数以前にあの周辺がゴミゴミとした甲府駅にBRTやLRTで接続するのは無謀に思えもしますが。

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  19. 自家用車の利用率が高い、というのは、静岡県側でも同じことですが、実は私の職場は、新幹線駅まで車で20分程度で行けるところです。じゃあ出張の時に自家用車で行って駐車場に止めておくか、というとそうではありません。勤務中の事故の際、複雑なことになってしまいますから。また、一晩以上止めると駐車場代もバカになりませんし、我が社はそこまで払ってくれませんしね。
    でも誰かに送らせて、誰かに迎えに来てもらう、ということではOKですね。
    おそらく、自家用車で独立した新幹線駅まで行き、駐車場に止めて自家用車で帰る、というパターンはかなり少数な気がします。不便でしょうがないから家族に送ってもらうパターンが多いし、そのパターンが多ければ駐車場はさほどいりません。
    私なんか実は新幹線駅が在来線と接続する駅の近辺に住んでますので、やはり在来線から新幹線に乗ってしまいます。新富士は不便極まりない…。

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  20. 最近発表されたデータによれば、産業界と観光業界からの一番の関心は、新甲府駅からの移動が一番の関心であることがわかります。 前の知事はたぶん国際航業との利権がらみでバスにこだわっていたが、今度の後藤知事にはLRTも含めて市内の活性化を図ってもらいたいと思います。  

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  21. 産業界だったらタクシーを使えますし、観光業界だったらバスをチャーターできます。むしろ、山梨県全体の利益(一般の住民を念頭に置いて)を少なくとも考えるべきでしょう。そのためには身延線接続が一番経費的に安かったとは思うのですが、LRTを選択するのならそれはそれで…。ただし、継続可能な事業ならばの話になります。

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  22. JR東海は経由地の山梨、長野、岐阜のことは全く考えていないように見えます。またオリンピックに対しても消極的です。 JR東海の志向性は利便性ではなくて、ただ東海道新幹線の代替としか考えていないと思います。 地方再生が叫ばれている中で全く逆の意見と思います。

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    1. 確かにJR東海は東京と名古屋と大阪中心で考えてますね。身延線再生の意向は今回まったく持っていなかった…。地元がここに作れっていうからさ、ここに作ってみたものの、乗降客いないじゃんね、ってなことにならなきゃいいんですが。

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  23. 初めまして。以前山梨県西部に住んでいたものです。
    個人的にはリニアは身延線と接続するのが一番だと思っています。
    新幹線が被災して、運航が難しい状況になった時に、身延線が役に立つと思います。
    それとば別に甲府駅から平和通を通って、笛吹川沿いを通り、リニア駅に接続してそのまま南アルプス市まで行き、R52沿いを北上、白根から東に戻り開国橋を通って交付に戻る環状線が整備されたら、山梨県西側の活性化にもつながるような気がします。南アルプス市は観光農園も多いので、観光客の誘致にもなると思うのですけどね。

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  24. 田んぼの中の新駅であれば、身延線を捻じ曲げても新幹線駅に接続する!って私なら言います。在来線はそれだけ利用価値があります。山梨県はどれだけこの問題に対して盛り上がっているんでしょうか?。富士市民も甲府市民もアレだなあ(笑)。

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  25. JR東海は自らの企業努力なしに手にした東海新幹線の利権にしがみついて全くそれ以外の企業努力を怠っている。リニアも途中駅には全く関心がなく、国の地方活性化に対する考え方も全く持ち合わせていない。又オリンピックにも興味がなく、リニアの試乗すら消極的に見える。いっそのこと役所と同じ思考のJR東海を解散して、東海道新幹線の利益をその他のJR社で分割すべきではないか。JR東海の経営陣は役人思想の持ち主たちで官僚主義のひどい会社である。中国の国営企業的な感じがする。

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  26. まあ、JR各社さんがんばっているのではないでしょうか。どちらかというと今回の話は県庁のやる気と将来を見渡す視点の欠如に始まっています。ただ、ここで言わせてもらうと、JR東海の豊橋以西の運用と静岡県内の運用はずいぶんと差を付けてきていますね。あちらは競争があるからしょうがないとは思うものの、熱海静岡間は電車の本数が減ってきています。身延線に新駅作るから、身延線、東海道線は増便してくれ、って頼むのが行政のとるべき道だった気がします。静岡県庁もなにをしてたんだろう。富士山頂の領有権を争うくらい仲がいいんだから、協力だってできるだろ、と思います。

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  27. 初めまして。私は、山梨県山梨市に在住しております。
    多くのご意見を拝見させていただき、大変勉強になりました。そのうえで、私も考えを持っていますので、コメントをさせていただきます。
    《大津町のメリット》
    リニア山梨県駅(新甲府駅)は大津町に決まりましたが、建設予定地の最大のメリットは、農業用に耕地整理されているところ(農振地域)に造られることでしょう。簡単に言いますと、街区割がしやすく、丁目等の住居表示がしやすい。また、用途区域を設けやすい等のメリットが、位置決定に大きく影響したであろうといわれております。これらの行政作業を省略できることを考えると、大津町の回答もありだったのでしょう。
    《身延線交差問題》
    山梨県民は静岡県民と比較し、身延線への依存、及び重要性はあまりありません。これは、富士、富士宮に過去に勤めていた私の経験からですが、富士、富士宮の賑わいは山梨にはなく、富士宮駅西側浅間神社南ガード(旧渋滞踏切)のような渋滞は、山梨においては、ほとんど発生しません。心から、富士宮浅間神社周辺の賑わい、富士フイルム、ジャトコ、製紙工場を始めとする大企業群の人の流れが、懐かしく思います。山梨には、あの活力、現象はありません。
    《Eパワー車社会とのコラボ》
    リニア山梨県駅の周辺では、中央道とのアクセスをスマートインターで、国中(盆地内)居住者は、新山梨環状線という風に、それぞれ違う車両路線で大津町でリニア駅と交差し、電気・電池・水素の車社会とのコラボが実現すると期待されています。ちなみに、私の山梨市からは、現在一般道で山梨県駅予定地まで40分程度かかりますが、新環状東回り線が完成しますと、西関東道路経由で、15分ぐらいになると考えられています。
    《LRT接続》
    現在の甲府駅とLRT接続案が多く語られていますが、利用率は見込めません。ただ、富山のLRTを何度も試乗調査して感じたことは、利用率よりも、街に品格と落ち着き、余裕をもたらす効果があるということです。もともと、せっかちな県民性の山梨において、採算性の問題は避けて通れないでしょう。
    《次世代への街づくり》
    山梨行政は、甲府駅周辺の県庁、同じく甲府市庁舎を、近年新築、改修致しました。一方、巨大モールが昭和に、また、新興商店街は、国道20号と環状線との間に出来、旧甲府駅周辺商店街と二分化しつつあります。これは、地方公務員の交通費による弊害であるといわれています。山梨の民間企業では、全額交通費が支給される会社は少ないのが現状で、山梨県では特権階級の地方公務員において、公共交通機関を利用することにより、交通費を全額支給・受給できる名目のもと、甲府駅周辺に官庁、公共施設が密集し、街の形成要因に必要な「流れ」を失ってしまっていることに気付いていない状態です。そんな中、「ココリ」を造っても、結果は見えていましたね。
    もう少し具体的に説明しますと、「街」とは、常に発展、維持されなければ、消滅するもので、必ず4つの流れの交差によって出来ているということです。4つとは、「人、車、物、水」です。この4流を、上手に制御できた街は発展、維持されるといわれます。
    この考え持ったうえで、甲府駅周辺に目を向けてみますと、甲府駅は、中央線、身延線の2路線乗り入れですが、南北交通を分断し、車、人の流れを止めてしまっています。よく見ますと、水の流れは北から南へ複数存在しますが、綺麗に整備されている川は、一つもありません。
    世界の有名観光都市の殆どが、水に親しみ、川を大切にし、川の流れを生活に溶け込ませて街を造りました。また、鉄道を含めた車は、決して人の流れを止めないこと、逆に、物の流れをサポートすることが出来る(幹線道路・高速道路・鉄道)ということを街に織り込ませる必要があります。もう一度聞きます。甲府駅周辺はどうでしょうか。点数でいうと、赤点でしょうか。
    ではどのようにすべきか。
    リニアの山梨県駅は、そのチャンスをくれたのです。まず、山梨県駅周辺を4流に注意しながら、皆さんの考えを持ち寄り、造り上げていきましょう。50~60年後、私達は存在しませんが、官庁街をリニア駅周辺に一度移し、現在の甲府駅を高架にし、平和通りが武田神社まで通り抜けれるようにしましょう。それだけで、街は甦るでしょう。県庁、市庁舎への車の入庫問題も無い街は、活気を取り戻し、ココリ周辺には、山梨を代表する個性あふれる商店が軒を連ねるかもしれません。

    最後に、いづれにせよ、ご指摘の通り、山梨県駅(新甲府駅)を新幹線新富士駅、新尾道駅にしてはいけませんね。

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  28. ありがとうございます。
    地理があまりわからないのですが、都市計画上素晴らしいご意見のような気がします。将来的には、新駅の方が発展する可能性が見込める、ということですね。
    ただ、正直に言わせていただくと、発展する可能性があるということと利便性は直ちに結びつかないわけで、新駅周辺に官庁を移すとなるとまず商店街が反対しますし、なかなか大変…。ちなみに静岡市、清水市の合併の際も、「東静岡駅」を作って静岡市役所移転します!もっと清水市寄りにします、新幹線も停めますって言っておいて、商店街や旧静岡市側の反対を受けて結局移転は反故にしちゃったんですね。ただし、東静岡駅周辺はそれから10年以上経って非常に栄えています。おそらく、新甲府駅周辺もかなり栄えると思いますよ。都市計画だって仰るとおり新しい街路もできて人口も増える、と思います。
    ただそれは、山梨県全体にメリットあることなんでしょうか。いくら駅周辺が栄えても、旧市街地は空洞化するでしょうし、交通インフラなんだから簡単にアクセスできなければいけないのにやけに面倒くさいって言うことになると、「使われない」ことになります。
    確かに、道路を作ればアクセスは〇〇分で出来ますって行政側は言います。でも、車が前提です。新幹線乗るのに新駅まで車で行くのはナンセンスな気がします。出来れば持って行きたくないですよ。確かに新富士駅周辺ではまだ一日停められる駐車場もありますけどね、私の場合は三島まで在来線で行って新幹線に乗っています。
    また、車を持っていない学生や高齢者の方はどうでしょうか。一人暮らしの80歳のおばあさんが名古屋や大阪の孫を見に行くことを私は想定しています。せっかくの新駅で、交通インフラなんだから、県全体の方が利益を享受する、のは在来線への接続なんだろうな、ということでこの拙論を書いたのです。
    ただ、将来のことを考えると、100年から200年先には身延線も中央線も新駅に接続しているかもしれませんね。確かに新しいチャンスかもしれません…。

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  29. はじめまして。山梨県民です。
    山梨県内の身延線は単線であり富士市近辺のように複線整備されてるわけでないのでダイヤも組みにくく、また接続駅を作ったとしてもJR東海がリニア発着基準でダイヤを組んでくれる保証はありません。
    また新富士駅・富士駅と大きく違うのは立地です。新富士駅は富士駅から2キロ程度の延伸ですむのにたいして
    もし東花輪駅にリニア接続駅を作るとしたら甲府駅から速度も出せない単線区間の約12キロの距離です。富士市と条件がぜんぜん違います。
    また中央線と身延線はJR東日本とJR東海で管轄が違うので甲府駅での乗り換えや接続がスムーズになるようダイヤを組むなんてことは99パーセントありえないでしょう。

    さて12キロの距離というと…また富士駅から身延線で線路なりに西富士宮駅くらいの位置となります。
    ですので、富士駅、新富士駅で例えるのはちょっと違う…ということになります。

    また東花輪駅だとか中央市はわりと人口が多いので自由に土地を使えませんが、
    甲府市大津町は広大な土地を利用して都市開発できるチャンスです。

    また新駅へのアクセスについては、山梨環状道路という地域高速規格の道路が付近に計画があり事業化されてます。
    この道路ができれば盆地をぐるりと一周するような形になりますし、自動車社会であるなら多くの人にとって利用しやすい場所ということになります。

    リニアが開通してもJR東日本の中央線も共存して、中央線特急という足を失うわけではないので…
    土地を自由に使いやすい場所で新駅を建設する…ということでいいんじゃないでしょうか。
    どうせリニアができても数時間に1本程度になると思うので、そのタイミングにあわせて
    甲府駅から平和通りを経由して新駅までのシャトルバスでいいと思います。

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  30. 書き込みをいただきましてありがとうございます。

    なかなかプランが明確になってきていますね。やはり地域にとってみれば新規格の道路でアクセスできればいいよっていうところでしょうか。
    富士駅→西富士宮駅は車で何分かかるんでしょうかね。途中高速道路(西富士道路)を使っても30分かかるような。
    新甲府駅の条件としては、甲府駅から新甲府駅までバスでアクセスしたとしても、渋滞に巻き込まれないようなアクセス道路にしてもらいたい、と思います。
    あと、中央線特急はなくならないんでしょうか…。東海道線の特急は新幹線の開通により消滅しましたけどね。一部東海(昔は急行だった)とか踊り子は走ってますが、「あずさ」は在来線特急として残るんでしょうか。

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    1. 「かいじ」はわかりませんが、「あずさ」は残るでしょう。
      東京松本間の輸送はリニアは担えません。

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  31. そういえば、新横浜駅は横浜駅と在来線で8キロ弱離れています。今でこそ大都会ですが、当時は田んぼだらけだった気が。何十年も資本投下して今のような姿になっています。何十年もたてば状況はたぶん変わりますが、新横浜周辺は豊富なアクセスがありますので、比較はできない…かな。
    この前、富士駅で身延線から乗ってきた若いサラリーマン(男性2名、女性1名)が富士駅で『どうするかな』みたいな感じでしたので、話しかけてみたところ、一名は大阪方面、お二人は東京方面に行きたい、とのことでした。新富士方面に行くにはバスかタクシーだ、と提示してみたのですが、やはり新富士には行きたくなく、三島及び静岡駅から新幹線に御乗車のつもりのようでした。
    大津町駅の場合現実的にはバスしかないので、富士駅のように悩むことはないし、ただバスに乗ればいいという選択肢のなさがかえって幸いするかもしれません。逆に、上述のようにまったく使われない、というリスクもありますが。
    富士駅の場合バスに乗るより、30分我慢すれば在来線で隣の新幹線駅まで行けてしまうので、大津町駅よりはアクセスがいいと言えるかもしれません。ただ、なら何であんなとこに新幹線駅作ったの、という問題の蒸し返しにもなりますが。

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